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ワクチン接種の目標、再考を/重症化リスクが高い人を優先に(米国公共ラジオ放送コラム)

ワクチン
ガーナでのワクチン接種準備 © WHO / Blink Media - Nana Kofi Acquah (World Health Organization, CC BY-SA 3.0 IGO)
(写真)ガーナでのワクチン接種準備
© WHO / Blink Media - Nana Kofi Acquah (World Health Organization, CC BY-SA 3.0 IGO)

国際保健と開発をテーマにした、米国公共ラジオ放送(NPR)のブログ「Goats and Soda」は、2022年3月14日付のコラム
The goal: Vaccinate 70% of the world against COVID. Scientists are proposing a reboot
で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの接種目標について取り上げています。

コラムは「世界人口の70%が今秋までに接種を完了する」という国際社会が掲げる目標について、①アフリカの13%未満をはじめ、低・中所得国の接種率はいまなお低く、70%は現実的ではない②重症化に対して最も脆弱な人々への接種が遅れている、などを指摘し、「ワクチン接種率がまだ低い国の政府は、50歳以上や健康リスクの高い人たちの接種を優先し、この層への90%以上の接種完了を目標とすべきだ」とする南アフリカのワクチン専門家の主張を紹介しています。

南アフリカのウィットウォーターズランド大学のシャビール・マディ教授によると、70%の目標は、年齢や健康状態に関係なく全成人を対象にしており、感染の蔓延を防ぐことに重きが置かれてきました。しかし変異株の出現で感染力がはるかに強くなっており、感染を抑えることよりも重症化を防ぐことに注力すべきではないか、と述べています。英製薬大手アストラゼネカなどが開発したワクチンの治験にも関わっているマディ教授は「資源が限られている国にとっては、最もリスクの高い人々へのワクチン接種に資源を割くことは理にかなっている」と強調しています。

またコラムの中で、国際保健分野の有力なアドボカシーグループ「ONEキャンペーン」のCEO、ゲイル・スミス氏も「率直に言って、『9月までに70%に到達できるか』ということよりも、20%、30%、40%、さらには50%までいけるかどうか」と述べています。また、予防接種を実施するために必要な、保管、輸送、医療従事者、誤った情報に対抗するためのキャンペーンなどに、さらに多くの資金が必要となっている、と指摘しています。

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