ACTアクセラレーター(ACT-A)の資金調達キャンペーン会合
ーテドロス事務局長の冒頭挨拶(抄訳)ー
あなたが住んでいる場所によって、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックがほとんど終わったように感じるかもしれませんし、最悪の状態だと感じるかもしれません。しかし、どこに住んでいようと、COVID-19はまだ終わっていません。病気に国境はありません。オミクロン株で分かったように、安全だと思っていたことが一瞬で変わってしまうのです。このウイルスが進化し続けることは分かっています。しかし私たちは無防備ではありません。この病気を予防し、検査し、治療する手段(ツール)があります。人々がこれらのツールを利用できるところでは、このウイルスをコントロールすることができるのです。そうでないところでは、このウイルスは広がり続け、進化し続け、死をもたらし続けていきます。私たちが直面する最大の障壁は、すべての国のすべての人々がこれらのツールを利用できていないことなのです。
ACTアクセラレーター(ACT-A)は、このミッションに不可欠なものです。本日発表する「資金調達の枠組み」にあるように、命を救い、オミクロン株の脅威に対処し、さらに危険な変異株の出現を防ぐために、ACT-Aに230億ドルが必要です。この中には、ACT-A自体に必要な160億ドルの緊急資金が含まれており、残りの65億ドルは中所得国が国際開発金融機関の支援を受けて自己資金として調達することになります。私たちは、すべての高所得国に対して、ACT-Aへの必要な資金提供とパンデミックの終結に向けた役割を果たすことを求めます。
「資金調達の枠組み」は、各国の国内総生産や一人当たりの所得などに応じた「公平な分担(フェアシェア)」の目標を定めています。私たちは、ドナーの皆様、とりわけフェアシェアを上回る寄付をしてくださった国々に感謝しています。私たちが必要としている資金は多額ですが、パンデミックがもたらす経済損失に比べればはるかに少ないものです。私たちには計画があります。ツールがあります。そして私たちには希望があります。あと必要なものは、あらゆる場所で計画を実行し、あらゆる場所でツールを利用できるようにし、あらゆる場所で希望を現実のものとするためのリソースです。